写真撮影、グラフィック、
プロダクト、空間まで。
多岐にわたる10年を振り返る

「光技術の革新を通じて世界中に新しい価値を届ける」を企業指針に掲げるsantec株式会社が、santec Holdings株式会社(以下 santec)と商号を変え、持株会社体制に移行したのは2023年4月のこと。4つの主要事業をそれぞれに切り分けて子会社化し、santec Holdings(以下 santec)は、親会社としてグループ全体の経営管理をおこなっています。

LENS ASSOCIATES(レンズ アソシエイツ、以下 LENS)とsantecさまとの出会いは約10年前。組織体制が大きく変わった今、当初よりLENSとの窓口を務めていただいた田口さんにお時間をいただき、これまでの歩みを改めて振り返りました。

(左から)LENS ASSOCIATES カスタマーパートナー 橘春希、santec Holdings株式会社 田口さま、LENS ASSOCIATES アートディレクター 原口宗大、LENS ASSOCIATESの写真・映像部門SUPER STLONG SHOOTINGの高坂浩司

ありのままを捉えた写真で、企業本来の姿を表現

橘:田口さんからLENSにお声がけいただいたのは、ウェブサイトの写真撮影がきっかけだったと聞きました。

田口さん(以下 田口):そうですね。たしか、既存のウェブサイトに掲載する写真を撮影してほしいと依頼をさせていただいたのが最初だったと思います。

当時、ありのままの自社の姿を写真におさめてsantecの新しいイメージを打ち出したいという思いがあって、そのころに知り合ったLENSさんに相談させていただいたところ、ぴったりのカメラマンがいると言って高坂さんをご紹介をいただきました。実績を拝見してすぐに「信用できる」と感じましたので、ウェブサイトに使う使わないは別として、とにかくいい写真をたくさん撮ってほしいとお願いしました。

社屋をはじめ施設写真はどれも素晴らしいものばかりで、プロが撮るとこんなにも違うのか!と、本当に驚いたのを覚えています。人物撮影に関してはモデルではなく実際の社員に協力してもらったのですが、リアルな表情をうまく引き出してくれました。写真を通じて、当時伝えたかった「会社本来の姿」を体現いただけたと思っています。

高坂:自社サイトだけでなくいろんな媒体に使用いただけているのを見て、僕もすごくうれしかったです。

社屋の写真をはじめ、当時撮影した多くの写真が今もウェブサイトに掲載されている

田口:さまざまな制約があるなか、尽力いただきありがとうございました。

原口:いえいえ!困ったときにLENSのことを思い出してお声がけいただけたことがうれしかったですし、勉強にもなった案件でした。

アメリカから展開をスタートする新ブランドのロゴを制作

原口:そのほかには、新しく立ち上げたブランドのロゴ制作も印象に残っています。

田口:光学式眼内寸法測定装置をはじめとする医療機器ブランドの「MOVU」ですね。このブランド展開は海外からスタートすることが決まっていて、リリースに先駆けて、アメリカのデザイナーさんにロゴをつくってもらっていたんです。でも「なんだかしっくりこないな」という声もあり、一度LENSさんに相談させてもらったと聞いています。

第1回目の提案資料。海外市場での見え方や、その後の展開を見据えたロゴデザインを提案

幾度のフィードバックとブラッシュアップを重ね、最終案を決定した

原口:「まずはアメリカのブランドとして展開するからアメリカっぽいものにしてほしい」との要望をいただきました。アメリカのデザイナーが手掛けたロゴはたしかにアメリカっぽかったんですけど、LENSとしては「目の隅々まで解析できる医療機器」という商品特性が伝わる要素を加えたいと考えました。

そこから、みなさんが思い描いているイメージや好きなデザインなどを掘り下げていって、「シンプルでカッコいいロゴ」をめざしましょうという方向性が決定し、シンボリックなアイコンとタイポグラフィを組み合わせ、王道でありながら目を引くデザインに仕上げました。

その後、展示会のパネルやパンフレットなど多くの販促物を制作させていただきましたが、このロゴを軸に展開ができたので非常にデザインしやすく、やりがいのある仕事になりました。海外と日本のデザインの違いに触れる機会にもなり、貴重な体験ができたと感謝しています。

これからも、困ったときに思い出してもらえる存在に

橘:また、波長可変レーザー「TSL-770」のプロダクトデザインにも携わらせていただいたんですよね。LENSのなかでは珍しい種類の案件なので印象に残っています。

田口:これも実は、今思えばもっと早いタイミングから関わっていただきたかったなという思いが強いんです(苦笑)。「TSL-770」はフラッグシップモデルとして開発を進めてきたプロダクトなんですが、完成が見えてきたタイミングで、「仕様だけでなく見た目にもこだわるべきでは」との意見が持ち上がり、急遽LENSさんに相談させていただきました。

パーツの役割や位置を大きく変えられないという制約がありながらも、santecのコーポレートカラーをうまく配したデザインへと落とし込んでいただき、さすがだなと思わされた案件でしたね。

使い心地や見た目など、細かな部分にまでこだわり提案。試行錯誤の末、現在のかたちに

持ち手を引き出した箇所や背面に、santecのコーポレートカラーを効果的に配置

本社のホールのパネル制作、エントランスの空間デザインも担当

原口:エントランスの空間デザインやホールに掲示するパネルのデザインなど、santecさんの仕事はおもしろい内容が多いので、毎回、楽しみながら取り組ませてもらっています。これからも、困ったときに思い出してもらえる存在でありたいです(笑)

田口:今後については未定ですが、ホールディングスとして、santecというブランドをどのように舵取りしていくのか、育てていくのかについてはこれからの課題でもありますので、またLENSさんにお力添えいただけたらうれしいですね。

高坂:以前の撮影からしばらく経つので、まずは新しい写真を撮りたいですね!

田口:それはぜひお願いしたいです。

高坂:またsantecさんに通わせてもらいます(笑)。また改めて提案させてください!

田口:楽しみにお待ちしています。

お忙しいなかお時間いただきありがとうございました!

【クライアント】santec Holdings株式会社
【プロジェクト詳細】ブランドロゴ|プロダクトデザイン|WEBサイト|コンセプトムービー|空間デザイン